今日は、Oasis Medicalの、Self-care dialysis center(SDC・セルフ透析施設)の話です。
透析患者さんのためのニューズレター Oasis Heartやメルマガをご購読くださっている方、オンラインによるSDCの説明会に参加した人はご存知だと思いますが、 自由な時間に、透析時間と透析の頻度を患者さんご自身で決めて透析を行うことができるセルフ透析施設を2年前にオープンしました。
セルフ透析施設の根底にある理論を「HDPマネジメント」といいます。透析量をコントロールすることで、透析患者さんの健康度を高めることができることを明らかにした理論です。
これは、米国透析医療界のレジェンド、スクリブナー博士が研究開発した方法です。
この理論が日本にも輸入され、日本透析医学会のガイドラインに反映されました。医学会でも立証済みのこの方法は、透析患者さんの健康状態を劇的に改善するものです。
単なる維持透析を行うのではなく、透析患者さんの合併症を抑制したり、健康開発を目的とした施設がこのSDCですが、もう一つの特徴は透析といえど最大限の自由があることです。
そのSDCをご利用になっている、ある患者さんの話です。
彼は来院すると、革張りのチェアに腰掛け、ノートパソコンを開いて透析をしながら、仕事に精を出し始めます。
この患者さんは、何と透析導入後に努力を重ね、事業部長まで昇りつめた方です。
他にも大手会計事務所に勤務しているコンサルタントの方は、仕事をしながら長時間透析をしています。
彼らはHDPが極めて高いので、どんどん体調が良くなり、外観も若返り、とてもエネルギッシュです。
彼らからは、時間が効率的に使えて、本当にありがたいと感謝されています。
この施設は東京のJR田端駅1分の場所にありますが、話はこのクリニックの話ではありません。
Oasis Medicalはもうひとつ、新橋にクリニックがあります。このクリニックは東京で仕事をしている透析患者さん向けに、夜23:00まで開業しています。
仕事をしながら透析を行なっている患者さんには、大変ご好評を頂いています。しかし現在は夜間しか開けていないので、昼間は施設が活用されていない状況です。
田端の患者さんのケースを参考にして考えると、新橋の施設でも透析中に仕事をできる環境を作り上げ、昼間もオープンしてはどうか?という発想が生まれました。
つまり、透析×仕事=価値ある時間の創出、と考えたわけです。
しかし果たして、このコンセプトが新橋周辺に通勤する患者さんのニーズに合っているのか?
それがわからないので、本当に悩んでいます。
東京をはじめ都市圏では、職場の外にあるサテライトオフィスやシェアオフィスで仕事をすることが認められている企業も多くなっています。
国も新しい働き方を奨励しています。
例えば、先ほどお話しした田端の患者さんは、全日空の関連会社のビジネスマンです。
本来、社内規定ではリモートワークは自宅だけという規定がありましたが、この会社の取締役は、この施設を見るなり、認可したそうです。
透析施設をリモートワークの場所にしたので、彼は透析しながらリモートで会議をしたり、部下に指示したりと精力的に仕事をしています(なんと透析中にです!)。
その結果、仕事で頭角を表すことが可能になったのでした。
患者さんにとってとても良い成果だと思い、この考え方を新橋の施設にも適応できないかなと思いました。
でも、いくら考えても結論が出ません。
頭が痛くなるほど考えたのですが、どうにもなりません。そこで、意を決して患者さんにお聞きするのが一番と考えました。皆さんにご協力頂きたいと思い、こうやって文章を認めてた次第です。
「透析施設がサテライトオフィスになる」
この考え方はいかがだと思われますか?
週1回でも、週4回でも可能です。
仕事をしながらであれば、長時間の透析も苦にならないのではないでしょうか?
同時にHDPも向上しますから、仕事の成果と健康成果が同時に狙えるわけです。
こんな効率的な時間の使い方はないと思いますが、いかがですか? 机上の空論でしょうか?
僕は久しぶりに真剣に悩んでいるので、アドバイスを頂けないでしょうか?
どんなご意見でも構いませんので、こちらからアドバイスを頂ければありがたいです。